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靖国神社の問題点 [平和]

カッシーニでの昼食でコメントしたことを元に、靖国神社の問題点を整理してみようと思います。

 右派の論客西尾幹二氏のブログによれば、「首相は今夏に発表した談話で「戦争によって心ならずも命を落とされた多くの方々」との表現を使ったが、自ら進んで出かけていった将兵たちの心をまったくわかっていない。」「靖国参拝は一旦緩急あるときに英霊の後を追って自分も国のために戦うという誓いのために行われるのであって、不戦の誓いのために行われるものではない。」というのが靖国神社の教義の本質であるようです。

  1.  首相らの参拝が、特定宗教に肩入れする格好になっていること。首相や大臣が、靖国を不信心の戦没者遺族の信教・内心の自由を侵す。(伊勢神宮への初詣も、公職にある間は、本当は良くない。)
  2.  靖国神社自身が、遺族の意向に構わず、戦死軍人の合祀を行い、異教徒の遺族に魂を返すことを拒否すること。靖国神社自身が、靖国を不信心の戦没者遺族の信教・内心の自由を侵す。(大阪高裁の違憲判決は、台湾の遺族の訴えであり、この問題が暗に影響していると思います。)
  3.  靖国神社の祭神の大部分が、「軍人として名誉の戦死・戦病死を遂げた」人々であり、大多数の非軍人戦没者を含まない。教義が、戦死軍人を悼むのではなく、戦死軍人に続いて、国のために死ぬことをむしろ薦める、という、非人道的な教義であること。一種のカルト宗教ではないか。個人的にせよ、そういう教義を信じると公言することが、首相や大臣としてふさわしくない。
  4.  靖国問題において、いわゆるA級戦犯が問題でありA級戦犯の分祀をすれば、中韓朝三国も抗議をしてこないであろうとし、神社に政府側から分祀を働きかける動きのあること(民主党など)。これは、政府政治の、靖国神社信仰への干渉であり、信教の自由の点からみて、不当であると思われること。

 中韓朝三国は、4.を要望しているわけですが、これは、形式的には、内政干渉とも取れます。しかし彼らが本当に問題にすべきは、3.だと思います。共産党や社民党も、中韓朝三国の抗議問題だけでなく、もっと原則的な問題を追及してしかるべきです。

asahi.comによると、今日の党首討論において、小泉首相と前原代表の討論があったそうだが、上記の1~4がごちゃまぜになっていて、討論になっていなかったと思います。小泉首相が、「平和を祈念する。平和と繁栄は現在生きている人だけで成り立っているのではない。過去の戦場で倒れた方々尊い犠牲の上にあることを片時も忘れてはならないと(靖国神社に)参拝している。それがどうしていけないのか。私は理解できない。 」と言ったそうですが、私は、小泉首相が理解できない。靖国神社は元々平和を祈念するところではない。戦死軍人を顕彰する神社である。戦没者の大多数は祀られていない。小泉首相は、結局また嘘をついているのです。

 また、日本遺族会というのは、特定の宗教を信じる在家宗教団体ではないか。その宗教団体が、政府に自宗の参拝を要望するのは、創価学会が政府に本山を礼拝せよと言うに等しいですから、ここをきちんとしておかないと、将来、イスラム教政権が出来たり、創価学会政権ができたりすることを防ぎ得ない。戦争には宗教がからむことが多く、政教分離はきちっとけじめをつける必要がある。

 蛇足ながら、私の知る限り、仏教各宗では、宗派変更の際、たとえ合葬霊であったとしても、魂を抜く儀式を行ってくれるはずです。(一部のカルト的宗派を除く)


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