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マルクス弁証法 [科学・哲学]

 今日は怒涛の4連日更新だー、と思って、最初勢いで書いた文章は、ちょっと訪問者があってパソコンを放置して、戻ってプレビュー見て保存しようとしたら、放置中にパスワードが期限切れしてて、失敗して消滅、がっくり。(So-net blog の仕様で仕様がない。) 以下、一から書き直し、はぁ~。人気blogランキングへ
 
で、弁証法。以前に、カッシーニのともえさんと、世に倦むのテサロニケさんの議論があって、弁証法とは何かいな、と思いました。昔~、高校で「ヘーゲルの弁証法」と言葉だけは覚えていましたが、共産主義と弁証法の関係は知りませんでした。
 
弁証法の名前は気になってて、昔、「弁証法」の新書を買ったことがありますが、「難しい、わからん、左翼(アカ)本じゃ」と思って読まずに本棚の隅っこで眠っていたのが、これ↓
 
弁証法はどういう科学か
三浦 つとむ著
講談社 (1986)
通常2-3日以内に発送します。

 (画像拡大

「科学」というと、「全頭検査は非科学的である」と米国だかライスだかが言いました。「科学」というのも、怪しげなものです。人間(牛)の個々を捉えず、大衆(群れ)というマスで捉える=統計学的なことを「科学的」と言うのは、何か騙されたような気分です。個々の健康なくして全体の健康なしと言うのは、USアメリカ的には非科学なのか?

 ウップンはさて置いて、この本、弁証法を科学として考える、というので、科学に怪しさを感じている私としては読みづらかったのですが、まぁ、そこをこらえて読んでいくと、どうやら、私らが、普通に科学的と思っていることは、実は弁証法的であるようです。

 特に、「否定の否定(の繰り返し)」と、「矛盾(敵対的か非敵対的か)」は、重要なことであると思いました。


 僕なりに三浦氏(故人)の論を現代に適用して考えてみると、19世紀帝国主義的資本主義の否定の、20世紀的修正資本主義を、また否定したところに「新」「自由」主義が出た。しかし、その否定は単に昔返りしただけで、「進歩」ではないように思われる。19世紀帝国主義的資本主義のもう一つの否定の近代共産主義は、ソ連も中国もDPR朝鮮も変なことになって否定され、資本主義に回帰したが、資本主義が「新」「自由」の看板だけで中身が19世紀のままでは、これまた、いずれ否定さるべき運命にあるように思います。
(スターリンは「否定の否定」がサッパリわかってなかったそうな。)

 にほん国憲法の危機が迫っているのに、福島瑞穂さんと志位和夫さんは、言っていることが似ているのに、仲良くなれない。本来は敵対的な(と僕は思う)民主党の穏健勢力に連立を呼びかける瑞穂さん。中核派だって革マル派だって、憲法問題についての認識に差があるように見えないのに大喧嘩。外野から見ると、なんで、こんなチグハグが起こるのか、わからなかった。この本によれば、レーニンの筆足らずを毛沢東が誤って拡大し、全ての敵には闘争をするという、左翼伝統の誤りだと考えられます。矛盾は何が何でも闘争によって解決しなければ、でなくて、闘争相手(敵対的)と調和すべき相手(非敵対的)を見誤らないことが、大事なんだと。いまや、小泉・前原的なもの(敵対的相手)に対して、保守も共産も、必ずしも敵同士ではない。右翼の鈴木邦男さんも、にほん共産党を「愛国的」と評するくらいです。護憲大会で、「きみがよ風インターナショナル行進曲」を、好き好きに歌えばよろし。

故後藤田さんの遺言に、「共産党と社民党はマルクス主義を捨てて一緒になって社会主義政党になれ」というのがあった。僕は、最初、これは変だと思ったが、マルクス主義者間の闘争を捨てろ、という意味に取ればいいのだな、と思いなおしています。

あー、やっと書き直せた。といっても高揚して書いた前のものより、落ち着いて良かったかもしれません。しかし解放感もなくなったけど。あっしが解放されると、不適当発言で、ヒンシュク者になるから、これもまたよろし。

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memphis

毎日、更新すごいですね。書かれていることにまったく同感です。三浦つとむさんの本はなつかしいです。昔、『赤旗』では「反動の手先・反党分子三浦のエセマルクス主義」というような具合に書かれていて、こういう本を読んでいるだけで睨まれたましたが(苦笑)。
by memphis (2005-12-23 23:27) 

TAMO2

戦後、信念をもって、周囲の政治に左右されずに物事を考え続けた三浦つとむ氏に大いなる尊敬の念を持っています。
by TAMO2 (2005-12-24 17:49) 

半共分子

あっしは、流石に今日はネタ切れ気力切れで、連続更新はストップです。
コメントありがとうございます。
異論を闘争相手と誤認するという誤りは、にほん共産党も例外ではなかったんだと思います。それは左翼の歴史上は仕方ない。しかし、今、それは止めて欲しいと思います。にほん共産党だけの問題でも、左翼だけの問題でもないのですが。
信念を持って物事を考え続ければ、既成のものに批判的になるのは、正しいことだと思います。誰が本当に正しいかは、神でも仏でもない人間には、わからないのですから。
by 半共分子 (2005-12-24 22:27) 

TAMO2

TBありがとうございます。このスレに関して、以下のBBSに関連することを書きました。ご参考まで。

http://8717.teacup.com/onibara2/bbs
事大主義はマルクス主義左翼の歴史ですね  投稿者: TAMO2  投稿日:12月25日(日)17時34分22秒

「唯一の真理」という仮定に呪縛されたマルクス主義は、権力・権威・真理の三位一体により、事大主義に陥らない精神は粛清されましたとさ。
by TAMO2 (2005-12-25 18:38) 

ぶっさん

 はじめまして。
 ほかのブログにコメントを書いていらしたのでそこからやってきました。
 (お忙しいようですね。)
 やりとりを楽しく読みました。

 「半共分子」を名のっていた黒田さんの(しんぶん赤旗日曜版連載の)文章は新聞が届くと毎回まっさきに読んでいました。黒田さんの文章が好きでいらっしゃるのなら嬉しいです。

 さて(全体として面白く読んだ様々な論点のひとつだけを取り上げるのですが)   
       自由主義→修正資本主義→新自由主義
に関して、「規制=束縛=悪」みたいな言いようでそのいきさつ・来歴・意義など検討しないまま国民を政府・与党の味方につけて(国民には実際は激痛を起こすことであるのに)ルールを壊そうっていうやり方はそりゃないんじゃない?と思っております(同感いただけると思います)。で、(不勉強でこれから勉強しようと思っていたところに半共分子さんのブログで自分の問題意識と重なるご意見を発見したのですが)どうも新自由主義は自由を掲げておきながらめっちゃ政府からの支持支援を得ているようです。「なんの根拠があるんじゃ」というと今は示せる段階ではありませんので(「そりゃ印象だけだろ」と言われるとまさにその通りです)、勉強してその上でまたやりとりに加えていただきたいと思います(何か月かかかりそうです)。
 悠長な話ですが。それではそのときに。
by ぶっさん (2006-02-24 19:31) 

加藤博美

自社さえ良ければよいというわが国の資本主義はやはり問題。若いビジネスマンにも資本論を呼んでない連中は以外と多い...
by 加藤博美 (2006-11-25 13:00) 

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