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民営化で真の効率が下がる [政治・経済]

気力がなくて更新も滞り勝ちでしたが、今日は珍しく昨日についでの連続更新です。 Lunascape3.1 を使いはじめました。RSSリーダーとしては設定が面倒ですが、良いところもあります。
さて、民営化。人気blogランキングへ
 
後藤田正晴日本への遺言
後藤田 正晴〔述〕 / TBS『時事放談』編
毎日新聞社 (2005.11)
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後藤田さんの遺言の中に、「現在イラクで何が起きてますか。軍事会社じゃないですか。株式会社がですね、大変な高い値段でいくさの一部を引き受けてやっている。いくさなんてのは、これは国の役割ですよ。、これが民間会社になっている。こんなべらぼうな話があるわけがない。「官から民へ」と何でも境界なしにいうことは、非常に危険性がある。」
 
何で、官から民、で効率が上がるのか。単純に考えれば、これほどおかしなことは無い。公共的な事業を、公の国政府や地方政府が直接行うばあい、赤字になっては困るが、本来、利益や配当を考えなくてもよい。これを同じ規模で民間(株式会社)に託すれば、利益配当を上乗せする分、割高になるはずである。そして下請け、孫請け、派遣会社、に任せれば、ますます割高になるはずである。人気blogランキングへ
 
しかし、民営化は成功だ、赤字は黒字になった、サービスもよくなった、と言う。本当か? 
 
それが本当だとすれば、仕事の質を落とし、職人や経験者を排して人件費を強引に落とすしかないはずである。サービスとはマニュアルに従った作り笑いのことか? 愛想だけ良くって中身が伴わないのでは、リフォーム詐欺と同じである。
 
強度偽装マンション事件を見よ。いわば、当たり前のことが起きただけである。個人の道徳や責任感に不祥事の責を押し付けるのは、真の責任者の逃げである。強度偽装の姉歯さんは、氷山の一角であるに違いない、という私の勘は、そこに基づいています。
 
昔、中国での列車事故で、多数の修学旅行生が犠牲になった。そのとき、日本では、これは車両の縦強度が不足したためのテレスコーピック(圧潰)現象で、日本の車両基準では起こるはずがないとされた。時がたち、信楽高原鉄道事故が日本で起こった。写真で見ると、JR民営化後に建造された信楽鉄道の車両は、昔の中国列車事故とそっくりであるが、誰もそのことを口にしなかった。
其の後、ドイツで新幹線事故が起こり、101人の死者を出した。そのときも、日本では起こりえない事故だとされた。そして、JR尼崎脱線転覆事故が起き、一両目二両目は圧潰し、107人の死者を出した。それは運転士の運転ミスの所為とされた。
 
しかし、二度も「起こりえない」事故が、後に起きてしまったのである。潰れた車両は犠牲者を増やしたが、いずれも、民営化第三セクターとJRの仕様による設計の車両です。強度が落ちていないか?という疑問を禁じえません。
 
ならば設計者、技術者の責任か? 経営上の利益や配当(高株価)の要求の前に、抵抗した設計者技術者は、皆、敗北し、現場から去ったのであろう。真の責任者は誰か? それは言うまでもなく、無責任にも責任を放棄した、与党政治家と官僚だと思います。昔なら、尼崎事故のようなことが起こったら、国鉄技師長(技術担当副社長)は首、国鉄総裁(社長)の首も危なく、運輸大臣(国土交通大臣)も更迭でしょう。今は、上層部は何も責任を問われません。民営化バンザイ、ですね。
 
日刊ゲンダイ紙は、JR尼崎事故を受けて、「見よ、民営化は危険だ」との見出しを掲げ、郵政民営化にも反対の姿勢を示しましたが、大手マスゴミや御用臣聞は、民営化バンザイとの姿勢を崩しませんでした。
 
どうして、子供でもわかる単純なこと(王様は裸だ)が、わからないのでしょう。

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アッテンボロー

 トラックバック有り難うございます。国鉄分割民営化の結果が、信楽高原鉄道事故であり、尼崎事故であることについてまったく同意見です。郵政の民営化においても様々な形で弊害が既に現れています。小泉政権打倒以外に今の人命無視の社会を変革する道はないと思います。
by アッテンボロー (2005-12-21 21:31) 

降龍十八章

民営化というごまかし。確かに、一般的には民間会社のほうが愛想がいい。でもコンビニの店員、民間鉄道の社員など役所より愛想の悪い連中がいっぱいいますね。人員削減のせいで、シルバーシートでの携帯電話使用は野放しだし、なんといっても人身事故の多発で列車の遅れも日常茶飯事です。
日刊現代は編集長の二木(ふたつき)さんがパックインにコメンテーターで出演されており、尊敬しております。いわゆるタブロイド紙というものでしょうか。(最近、ああいうのがタブロイドだとやっと知りました)世間一般では低評価なのでしょうが、いい記事がたくさんあるのでしょうね。
by 降龍十八章 (2005-12-22 10:17) 

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